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チラシのタイトル・見出しを目立たせる方法
チラシのタイトル・見出しのデザイン
前回の記事、プロが教える印刷塾のVol30「チラシに効果的なフォントの選び方」では、フォントの種類によって印象が変わることを紹介しました。
今回はさらに具体的に、チラシのタイトルや見出しのデザインをどうデザインすれば印象に残るかを見ていきましょう。チラシのタイトルや見出しは、いわば“顔”の部分です。パッと見て内容が伝わり、思わず続きを読みたくなるようなデザインにすることが大切です。
そのためには、タイトルのイメージに合わせたフォントとカラー(配色)と表現方法をバランスよく組み合わせましょう。

フォントは、チラシ全体の雰囲気を大きく左右します。目的やターゲットに合わせ、チラシ全体の印象を意識して選ぶことがポイントです。
例えば、力強さや読みやすさを重視するならゴシック体やサンセリフ系がおすすめで、セールやイベント告知に最適です。一方、上品さやまじめさ、高級感を演出したい場合は、明朝体やセリフ系が向いています。また、親しみやすさや遊び心を出したいときは、手書き風・デコラティブ系のフォントを選ぶと良いでしょう。
このように、フォントの選び方ひとつでチラシの印象は大きく変わります。個性的なフォントを上手に活用することで、デザイン全体の印象や伝えたいイメージをより明確に表現することができます。そのため、デザインの目的や内容に合わせてフォントを選ぶことが大切です。
配色にはそれぞれ連想されるイメージがあります。例えば、温かみを感じさせたい場合は赤やオレンジなどの暖色系、爽やかさや落ち着きを表現したい場合は青や水色といった寒色系がおすすめです。それぞれの色がもつ印象を意識してタイトルをデザインすると、チラシの内容や雰囲気がより伝わりやすくなります。
フォントと配色を工夫してチラシのタイトルを配置しても、それだけでは少し物足りないと感じることがあります。そのような時は、以下のような表現方法でアレンジしてみましょう。
- 文字の一部を太字や色で強調する
- 縁取りや影をつけて立体感を出す
- 写真や図形の上に文字を配置する
- タイトルの背景に帯や図形を重ねる
- 縦書きや斜め配置などで視線を引く
これらの工夫を組み合わせることで、より視覚的に印象的でイメージが伝わりやすいタイトルデザインに仕上げることができます。ただし装飾のやりすぎは禁物です。複数の装飾を同時に使ってしまうと、チラシ全体がごちゃごちゃしてしまう可能性があります。
したがって、タイトルの目的を明確にしてから「どの装飾(表現)が読者に伝わるだろうか」を考えて選びましょう。
チラシのタイトル・見出しは表現方法で変化をつける
同じ文字・同じフォントでも、文字の表現方法を変えることでどのように印象があるかをご紹介していきます。
袋文字とは、文字のまわりに縁をつけて囲む方法です。土台の文字の周りに袋文字をつけることで、他と違う文字の印象になります。視認性を上げたいときや、タイトルの中でも特に目立たせたい部分に最適です。
<注意点>
- 縁の色が文字色や背景色のどちらにも近い場合、文字が埋もれてしまい読みにくくなることがあります。
- 細い文字には太めの縁を、太い文字には細めの縁を合わせるとバランスが良いです。

グラデーションを加えることで、文字に光沢や輝きが生まれ、全体的にゴージャスな印象を与えることができます。
<注意点>
- あまりに多色を使うと、安っぽく見えてしまいます。
- 背景色とのコントラストを意識するのがポイントです。

文字を立体的に表現することで、奥行が生まれてインパクトがアップします。このおかげで、「浮き上がって見える」「厚みがある」などの印象を与え迫力を出すことができます。
<注意点>
- 小さな文字では効果がわかりにくいです。
- 多用すると古く見える場合があるため、使う箇所を絞るのがポイントです。

立体感を出す表現と似ていますが、影をつけることで背景と文字の間に自然な境目が生まれ、文字がより目立ちやすくなります。
<注意点>
- 影が濃すぎると、文字がぼやけて見えてしまいます。

色のついた部分が増えるので、視認性や存在感が高まります。
<注意点>
- ベタの色と、文字色のコントラストをしっかり取らなければなりません。
- ベタの範囲を広げすぎないことです。

文字を少し傾けることで、デザイン全体に変化を与え目立たせることができます。イベントやキャンペーンのタイトルに最適です。
<注意点>
- 文字を傾けすぎると読みにくくなります。

文字に奥行きを出すように変形させると、立体感が増してインパクトがアップします。また、かたい印象の内容でも親しみやすく見せられます。
<注意点>
- 一文字ごとにサイズを変えると、タイトル全体の整列が乱れやすくなるため、部分的に変化をつけるのがコツです。

文字の大きさや色を変えることでデザインにメリハリが生まれ、視線を引き付けやすくなります。さらに動きのある文字を演出することで、デザイン全体にリズムが生まれます。
<注意点>
- 色を変える場合、3色以内に収めると見やすくなります。
- 強調箇所は、1〜2点に絞ると良いです。

チラシのタイトル・見出しのデザインパターンをご紹介
フォント・配色・文字の表現方法を総合的に組み合わせ、目的やイメージに合わせて仕上げたデザインパターンをご紹介します。ぜひ、チラシデザインの参考にしてみてください。

<注意点>
- 色を多用しすぎると子ども向けっぽくなるため、トーンを統一することが大切です。

<注意点>
- 要素を詰めすぎると、雑に見えてしまうことがあります。

<注意点>
- 過剰な装飾は、かえって下品に見えてしまうので、配色は1〜2色でまとめるのがおすすめです。

<注意点>
- 白っぽくなりすぎると文字が埋もれるので、コントラストも意識しましょう。

<注意点>
- 彩度を抑えすぎると地味に見えてしまうため、アクセントカラー(オレンジ・白)を一点に加えるのがおすすめです。

<注意点>
- コントラストを弱めすぎるとぼんやりしてしまうので、しっかりと文字を縁取り、視認性を確保しましょう。
タイトル・見出しの書き方のコツ
チラシのタイトル・見出しを目立たせためにはデザインも大切ですが、書き方も非常に重要です。どんなにフォントや配色が綺麗であっても、言葉刺さらなければ意味がありません。そこでここでは、読者の心を動かすタイトル・見出しの書き方のコツを4つ紹介します。
タイトルや見出しに数字を入れることで、具体的で分かりやすい印象を与えることができます。例えば「10秒でできる」「売上が2倍になる」などです。数字は”根拠のある情報”ですので、読者への信頼度をより高める効果があります。
読者が最も注目しているのは、そのチラシから得られるベネフィットです。具体的には、「誰に向けたものなのか」「このチラシを読むことでどう変われるのか」を明確に意識することが大切です。読者にとってのメリットが伝わるデザインにすることで、閲覧率や集客率を大きく高めることができます。
チラシの内容は、「誰に伝えたいのか」を明確にすることで大きく変わります。読者の共感を得るためには、ターゲットを具体的に設定することが大切です。
例えば、「初心者でも簡単にできる」というタイトルにすることで、初心者は”自分のためのチラシ”として感じやすくなり、チラシを読むきっかけづくりにつながります。
「〜してみよう」「〜になる」などの動詞を使うことで、読者が行動をイメージしやすくなり、一歩を踏み出すきっかけを作ることができます。また、命令形よりも提案型や共感型の表現を使う方が、読者にやさしく自然に伝わりやすくなります。
まとめ
タイトルや見出しは、チラシデザインの中でも特に重要な要素です。例えば「丸ゴシック体+優しい表現」であれば親しみやすい印象に、「明朝体+かたい表現」であれば信頼感のある印象に仕上がります。このように、文字のデザインと言葉のトーンを統一することで、チラシ全体に一貫性が生まれて内容がより伝わりやすくなります。
チラシのデザインや印刷でお悩みの際は、ぜひ弊社JBFへご相談ください。目的やターゲットに合わせた最適なデザイン提案から印刷まで、スタッフ一同が全力でサポートいたします。

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