印刷通販を注文するなら知っておきたい基礎知識
分かっているようで分からない印刷の基礎知識やもっと理解することで今後の印刷データの作り方が変わるかも?
そんな情報を紹介していきます。印刷物を作るときの知識としてお役立てください。
箔押し印刷とは何か?加工法や使用例についても解説!
”箔押し印刷”はあまり聞き馴染みがないため、実際にどんな場面で使われているのかイメージがつかない人は多い
でしょう。また、”箔押し印刷”と普通の印刷方法とでは、何が違うのか分からない人も少なくありません。
実は”箔押し印刷”で作られたものは、私たちの身の回りでよく見かけます。例えば結婚式の招待状や、名刺などです。
”箔押し印刷”をすることで、通常の印刷物よりもやや高級感のある仕上がりになるため、ちょっと特別感を出したい ときにピッタリな印刷法だと思います。
でも”箔押し印刷”といっても、加工法や種類が幾つかあるため、どの場面でどの加工法を使うべきか迷ってしまいま
すよね。そこで今回は、”箔押し印刷”とはなにか、そして各種類や加工法の使用シーンについてもお伝えしていこう と思います。
箔押し印刷とは何か?
箔押し印刷とは、金色や銀色の箔を、熱あるいは圧力を用いて紙などに押し付けて転写する特殊印刷のことで、箔押し印刷とは、金色や銀色の箔を、熱あるいは圧力を用いて紙などに押し付けて転写する特殊印刷のことで、 別名「ホットスタンプ」とも呼ばれています。
通常の印刷(オフセット印刷)との違いを、以下にまとめました。
項 目 | 箔押し印刷 | 通常の印刷(オフセット) |
---|---|---|
用意するもの | 箔、熱あるいは圧力 | インク |
転写方法 | 熱あるいは圧力で押し付けて転写 | インクで転写 |
仕上がり | キラキラ、メタリック感が出る | 自然な仕上がり |
手触り | やや凹凸や厚みを感じる | 平坦 |
価格 | やや高め | 安価 |
箔押し印刷は、オフセット印刷とは違いインクを用いないため、インクが滲む心配はありません。また仕上がりや 手触りから、普通の印刷よりもやや高級感のある製品になる点も、箔押し印刷の特徴です。

箔押し印刷の種類
『箔押し印刷”は、大きく『加工法による種類』と『箔による種類』の2つに分けられます。
加工法による種類
『加工法による種類』の代表的なものといえば、以下3つが挙げられます。
●ホットスタンプ方式
●コールド箔
●デジタル箔
[ホットスタンプ方式]
最も一般的な箔押し印刷の加工法として有名なのが、ホットスタンプ方式です。恐らく”箔押し印刷”と聞い たら多くの人は、ホットスタンプ方式をイメージするでしょう。熱あるいは圧力を用いて箔を紙に転写する方法 で、凹凸感と光沢感のある仕上がりになること、さらには耐久性が高いことが特徴です。よく使われる場面と しては、会社のロゴを箔押し名刺や、結婚式の招待状、化粧品や食品のパッケージ、さらには書籍のタイトル などが挙げられます。ロゴや名前など一部分を強調させたいとき、見た目にインパクトを出したいときは、ホットスタンプ方式がオススメです。
[コールド箔]
コールド箔は、UV インキと専用の接着剤を用いて箔を定着させる方法で、先程のホットスタンプ式とは異なり、 熱や圧力が要らない点が特徴です。そのため細かいデザインやグラデーションも可能であり、さらには通常の 印刷と同時に行える印刷方法なので、時間とコストを大幅に抑えられるでしょう。よく使われる場面としては、 ドリンクボトルのラベルや、化粧品や食品のパッケージの細かい部分、さらにはカード類などが挙げられます。 先程のホットスタンプ方式よりも速く仕上がるため、大量生産を考えている場合は、コールド箔がオススメで すね。
[デジタル箔]
デジタル箔とは、版を用いず専用のプリンタで箔を定着させる方法で、少ロットや短納期に向いています。 個別対応が可能な印刷方法であるため、1 点ものでも十分対応できます。よく使われる場面としては、個人 の名刺や、小規模の結婚式の招待状、限定グッズなどが挙げられます。できるだけコストを抑えたいと考え ている場合やデザインにとことん拘りたいときは、デジタル箔がオススメです。
箔による種類
続いて『箔による種類』についてです。代表的なものといえば、以下4つが挙げられます。
●メタリック箔
●ホログラム箔
●マット・パール箔
●透明箔
[メタリック箔]
メタリック箔の最大の特徴は、キラキラとした光沢があるところです。メタリック箔の種類には、金、銀、黒、カラーメタリック、マットメタリックなどが挙げられ、各種類によって仕上がり度や特徴は異なります。複雑なグラデーションは苦手であるものの、仕上がりに高級感や特別感を出したい場合は、メタリック箔がいちばんでしょう。

[ホログラム箔]
ホログラム箔の特徴は、光の反射や屈折によって色が変わっているように見えることです。簡単に偽造されないための技術としても使われており、2024年7月に発行された新紙幣(1万円札)には、世界初の3Dホログラムが導入されています。きっと一度は見たことがあるのではないでしょうか。なおホログラム箔には、3D
ホログラム以外にも透明ホログラムや、装飾目的として星や格子状のホログラム箔もあります。
メタリック箔よりかはやや価格は上がってしまうものの、ちょっとした角度で動きがでる面白さを味わえるところが、ホログラム箔の魅力といえるでしょう。

[マット・パール箔]
メタリック箔やホログラム箔のような光沢感やキラキラ感はなく、どちらかといえば上品で落ち着いた雰囲気が出せるのがマット・パール箔です。ナチュラルでフェミニンな印象を与えられるマット・パール箔は、ブライダル関係はもちろん子ども用品にも使われることがあります。また上品な印象を与えるために、女性の名刺にも多く使われているでしょう。

[透明箔]
別名「クリア箔」とも呼ばれる透明箔は、インクを用いず紙本来の質感を生かして、光沢感を出します。パット 見なにも加工されていないように思うものの、光に当たると光沢が現れるのが特徴です。主に”隠し加工”と して使われることが多いでしょう。
箔押し印刷のメリット・デメリット
箔押し印刷には、「高級感がある」「耐久性がある」「インクでは表せない表現が可能」さらには、「環境負荷が少 ない(=環境に優しい)などのメリットが挙げられます。パッと見たときに特別感を与えられたり、見た人の目に留 まったりしやすいのが、箔押し印刷の魅力でしょう。またインクを用いない印刷方法であるため、長時間保存して も色が褪せたり滲んだりする心配もありません。
しかし箔押し印刷は、箔や版を用いているため、通常の印刷方法よりもコストが高くなってしまいます。また、一 度作成したものを修正し直す場合は、新しい箔や版が必要となるため、安易に修正することは難しいです。もし 修正できたとしても、修正費用は高くなるでしょう。つまり箔押し印刷をする前は、デザインやレイアウトの確認 は必須というわけです。
箔押し印刷を依頼する時の注意点
通常の印刷方法とは少し異なるのが、箔押し印刷です。したがって印刷会社に箔押し印刷を依頼する時は、以下3点に注意しなければなりません。
1.納期に余裕を持つ
2.箔押し印刷に適したデザインと紙にする
3.印刷会社に、要望をはっきりと伝える
箔押し印刷を依頼する時は、通常の印刷よりも納品に時間が掛かることを覚えておきましょう。印刷会社やデザイン内容にもよりますが、10日から2週間は見ておいた方が良いです。
また、箔押し印刷に適したデザインと紙かの確認も必要です。細かすぎるデザインや文字の大きさだと、箔押し 印刷した時に綺麗に印刷されなかったり潰れて見にくくなったりするかもしれません。紙についてですが、箔押し印刷に適した紙はコート紙などのしっかりとした材質のものです。あまりにも柔らかすぎる材質の紙だと、箔が綺麗に載らないかもしれません。
双方に齟齬を生じさせないためにも、依頼する時は、要望をはっきりと伝えることも大切です。記事内でも説明した通り、箔には様々な種類があります。したがって箔の品番や、品番が分からなければ画像や見本などを提示すると良いでしょう。
まとめ
今回は、箔押し印刷について説明させていただきました。箔押し印刷は、特別感や高級感を出すのに最適な印刷方法です。ただし、納期には時間が掛かるため、印刷会社に依頼する時は確認しておいた方が良いでしょう。
なお弊社JBFでは、箔押し印刷はもちろん様々な印刷のご依頼を受け付けております。些細なことでもなにかお困りごとがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
弊社スタッフが全力でサポートさせていただきます。


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