印刷通販を注文するなら知っておきたい基礎知識
分かっているようで分からない印刷の基礎知識やもっと理解することで今後の印刷データの作り方が変わるかも?
そんな情報を紹介していきます。印刷物を作るときの知識としてお役立てください。
網点とモアレ(干渉縞)とドットゲインの解説
網点とは?
オフセット印刷は微細な点を精巧に表現でき、ぬりつぶしもむらなく再現できるなど、広い表現力をもつ印刷方式です。
また、色の濃淡を表現するために、濃さに応じた微細な点を生成し、ドットの大きさを変えて濃淡を表現しており、その微細な点のことを「網点」といいます。
網点はルーペで見ないとわからないほど細かいです。網点の細かさを表す単位を「線数」といい、単位はlpi(=line perinch・線ともいう)です。線が大きいほど、ひとつの網点の大きさは小さくなります。
モアレ(干渉縞)とは?
モアレ(干渉縞)とは規則正しく整列した網点同士が干渉し、発生してしまう縞模様のことです。
印刷するデータによっては網点が干渉しやすくモアレが発生する可能性があります。
細かい網点や細いストライプ模様などの場合は、印刷の際に網点が干渉しやすくモアレが発生する場合があります。
印刷したものをスキャンして、それを次の印刷データとして使用する際、元の印刷物の網点に新たな網点が干渉してしまうためモアレが発生しやすくなってしまいます。
グレースケールの上にトーン処理されたデータを重ねてしまうと、モアレが発生しやすくなります。
ドットゲインとは?
ドットゲインとは網点の網点のつぶれやインキのにじみが原因で、版の網点よりも印刷の網点が大きくなってしまうことです。
網点が大きくなると濃淡の再現性が変わってくるため色の差が出てきます。
ドットゲインには物理的ドットゲインと光学的ドットゲインがあります。
上記のようにシアン50%のオブジェクトの場合、網点と余白は50%ずつのはずですが、何らかの原因によって印刷後の網点が65%になってしまった場合、ドットゲイン値は15%になり、データ上のシアン50%よりも濃く見えることになります。
オフセット印刷機は版からインキをブランケットに転写し、ブランケットから紙に転写して印刷します。その転写の際に印刷圧がかかります。印刷圧等によって網点がつぶれたりにじんだりして、版の網点よりも大きくなってしまうことがあります。
実際の網点の大きさではなく、用紙の光拡散によって網点の周囲に生じる影網点の太る原因を言います。紙中に網点の影が発生するため、網点周囲の反射光が白紙部分より少なくなります。
光学的ドットゲインは紙表面の質によって変わります。表面が平滑であればドットゲインは小さく凹凸が大きいとドットゲインも大きくなります。
[参考文献]
『改訂版 印刷発注の基本がわかる本』(2010)藤本隆著/日本能率協会マネジメントセンター
『カラー図解 DTP&印刷スーパーしくみ事典 2014』(2014)ワークスコーポレーション 書籍編集部編
- 印刷通販について
Microsoft Officeのデータをモノクロデータにする方法をご紹介しています。データの一部カラーが残っていると再入稿になる場合があります。
ビジネスにおける封筒印刷の基礎知識と注意点について説明しています。サイズや形状に関する基礎から相手に送るときに気を付けたい宛名書きのポイントや印刷データ作成時の注意点を解説しています。
印刷用紙厚さは「kg」で表します。印刷通販でご注文の際に紙を選ぶときに重要な知識です。基本を知ってチラシやフライヤー、冊子など仕上がりや加工、使用する用途によって適切な厚みを選びましょう。
私製はがき(ポストカード)をつくるときの注意点をご紹介しています。私製はがきを通常はがき料金で送るには作成時に注意したいルールがあります。その規定を理解してDMや挨拶状の作成に活かしてください。
フライヤーやDM、名刺に便利なQRコードの掲載の注意点をご紹介しています。QRコードはスマホや携帯などのアプリで簡単にWEBサイトや連絡先登録などへの誘導することができるので大変便利です。