印刷通販を注文するなら知っておきたい基礎知識
分かっているようで分からない印刷の基礎知識やもっと理解することで今後の印刷データの作り方が変わるかも?
そんな情報を紹介していきます。印刷物を作るときの知識としてお役立てください。
複写伝票はどうやって作る?印刷できる?
帳票の1つに、「複写伝票」があります。「複写伝票」を導入すると業務の効率化につながると言われていますが、その理由をご存知でしょうか?
この記事では、複写伝票とは何か?その仕組みや複写の方法、そして「複写伝票」が使われる場面についてご紹介させていただきます。いま「複写伝票」の導入を検討している個人・法人の方は、ぜひ参考にしてください。
複写伝票とは?
複写伝票とは1枚目に記入した文字がそのまま2枚目・3枚目へと写る仕組みを持つ伝票のことです。複写伝票を使えば、同じ内容を何度も書き直す必要がなくなり、作業時間の短縮や記入ミスの防止につながります。
しかし、複写が正しく行われるためには、いくつか注意点があります。まず、段差がなく平らで硬い机の上でしないと筆圧が十分に伝わらず、文字が上手く複写されない場合があります。また、記入してしばらく時間が経つと化学反応によって記載した文字の色が濃くなってくる点にも注意が必要でしょう。
このような特徴を理解した上で使用することで、複写伝票の利便性をより高めることができます。

複写伝票の仕組みは?
なぜ1枚目に記載した文字が、2枚目以降にもそのまま写るのでしょうか?その理由は、複写伝票に使われている特殊な発色剤が関与しています。
そもそも複写伝票は上用紙、中用紙、下用紙の3層で構成されており、それぞれの紙の間には「マイクロカプセル」と呼ばれる微細な粒子が塗布されています。筆圧によってこのカプセルがつぶれると、下の紙に含まれる成分と反応して色がつき、文字が複写されます。これにより、1度書くだけで下の紙にも同じ内容が複写される仕組みです。

ちなみに、普通の紙をただ3層に重ねただけでは文字は複写されません。文字を複写させるためには、必ず複写用紙同士を重ねること、また、必ず表面を上にすることが大切になってきます。一般的には表面はツルツル、裏面はややザラついているのが特徴です。
さらには印刷の技法として、あえて複写させない方法も挙げられます。これは”減感印刷”という技法であり、伝票のとある部分に減感インクを使用して印刷することで、複写を抑制できます。個人情報や金額を隠したい場合に使われます。
ただし減感インクの量が不足していると、複写されたくない部分が薄っすらと複写されてしまう場合があったり、複写されなかった部分に後でボールペン等を使用して記載する際に、減感インクとペンが馴染まず文字が滲んだり変色したりする場合があるので、注意が必要です。
複写伝票が使われる場面とは?
複写伝票は、様々な場面で使用されています。
- 受注・発注伝票
- 領収書
- 契約書
- 見積書
- 請求書
- 申込書
- 納品書
- 配送伝票
具体的には、修理業やクリーニング店では預かり内容の控えとして、飲食店や小売店では売上や仕入れの記録として「複写伝票」が利用されています。近年機械化が進み、上記のやり取りをタブレット端末で済ます企業は増えてきました。しかしそんな中でも、まだまだ従来のやり方で顧客対応している企業はあります。確かにタブレット端末で済ますことは業務の利便化に繋がりますが、複写伝票を用いることでいくつかメリットも生まれます。
- □ 即時性と証拠性に優れている
- □ 故障リスクがほぼゼロ
- □ わかりやすくて誰でもすぐ使える
- □ 小規模ビジネスでは紙のほうが安いこともある
複写伝票は、その場で書いてすぐ控えが残るため、データ化の手間がありません。取引の証拠が紙として手元に残ることから、トラブル防止や確認作業に強みがあります。
またデジタル端末は「バッテリー切れ」「通信障害」「端末トラブル」のリスクがつきものです。それに対して複写伝票ではこのような不安がなく、屋外現場や移動販売などでも安定して使えます。
さらには高齢スタッフが多い職場、繁忙期で臨時スタッフが入る店舗などでは、紙のほうが操作説明なしでスムーズに運用できるケースが多いです。
最後に、POS端末やアプリ導入には、端末代・月額費用・メンテナンスがかかります。しかし複写伝票は初期費用が低く、必要な部数だけ作れるため、小規模事業ではむしろコストを抑えられるケースがあります。
複写伝票を取り入れる企業が次第に減ってきているものの、上記でも示した通り、複写伝票には複写伝票にしか持てないメリットもあります。したがって機械化が進行したとしても変わらず、これからもどんどん複写伝票を企業や個人で取り入れていってほしいです。
複写伝票を作る際に決めておくべきポイント
複写伝票を制作する際は、事前にいくつかのポイントを整理しておくと依頼後のやり取りがスムーズになります。まず決めておきたいのは「複写枚数」です。2枚複写・3枚複写・4枚複写など業務の流れに合わせて最適な枚数を選ぶことで無駄のない伝票が作れます。
次に「伝票サイズ」。一般的なA6・B6のほかに、長3封筒に収まる細長いタイプなど使用シーンに適した大きさを選ぶことが重要です。

また、ロゴの有無や記入項目の配置といったレイアウトも大切な要素です。既存のフォーマットを少し調整するだけでも、記入ミスの防止や作業効率の改善につながります。さらに、切り離しやすいミシン目加工や、バインダーに綴じるための穴あけ加工など、細かな仕様も事前に検討しておくと安心です。加えて、特定のページだけ複写したくない場合は「減感印刷」を活用することで不要な複写を防ぐことができます。
以上のようなポイントを整理しておけば、オリジナル伝票の制作がスムーズに進み、業務に最適な複写伝票を作成できます。
複写伝票の印刷もJBFへお任せ!
今回は複写伝票の仕組みや利用シーンをご紹介しましたが、近年は複写伝票を扱う企業が減ったことにより、印刷を依頼できる会社も少なくなってきています。そのため、「今使っている伝票を同じ仕様で作りたい」というご相談をいただく機械が増えております。
弊社では、webサイト上での複写伝票の定型注文には対応できないものの、個別のお問い合わせには柔軟に対応しています。現在お使いの伝票をお預かりし、弊社のベテランスタッフが内容や仕様を丁寧に確認した上で、そっくりそのまま複製(有料)し、印刷させていただきます。
これまでの対応実績としては、
・洋服リフォーム店の預かり伝票
・革製品修理の伝票
・宝石・貴金属の預かり伝票
・靴修理の伝票
など多岐に渡ります。
デジタル化が進む今でも、紙ならではの安心感から複写伝票が必要とされる場面は多く存在すると思います。もし複写伝票の印刷でお困りでしたら、弊社JBFへお任せください。経験豊富なスタッフが丁寧にサポートいたします。
また弊社では複写伝票の印刷以外にも、ポスティングや名刺、はがき、DMにおいての細かな作業も個別対応しております。今回の内容に限らず印刷関係で何かお困りの際は、お気軽にJBFまでお問い合わせください。
複写伝票実績
複写伝票には定型の形もありますが、実際の現場では「複写する範囲を広げたい」、「枚数を3枚に増やしたい」、「記入欄を変更したい」など業種ごとに細かなニーズが異なります。弊社JBFでは、サイズ・仕様・複写枚数・レイアウトなどを自由に設計できるよう柔軟に対応しているため、多くの企業様からご依頼をいただいております。制作をご希望の場合は、まずは現在使っている伝票を2部お送りください。お客様のご要望に合わせてお見積させていただきます。ベテランスタッフが内容を確認し、ご要望に合わせて最適な仕様とお見積りご提案いたします。
- <実績1>
【靴磨きオーダーシート】 - ■115×283mm
- 特殊サイズ
- 3枚複写×5,000セット
- ナンバリングあり
- 上部2穴あけ

- <実績2>
【革製品修理
オーダーシート】 - ■A5サイズ
- 4枚複写×50組×50冊
- クロス巻加工あり
- 上部2穴あけ

お使いの伝票サンプル2部ご準備いただき、ご相談ください。
(仕様の確認と複製データ作成に使用します。)

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