印刷通販を注文するなら知っておきたい基礎知識
分かっているようで分からない印刷の基礎知識やもっと理解することで今後の印刷データの作り方が変わるかも?
そんな情報を紹介していきます。印刷物を作るときの知識としてお役立てください。
ビジネス封筒の基礎知識と注意点
封筒印刷の種類とサイズについて
【封筒印刷の種類】
今回は封筒の基礎知識、印刷データ作成上の注意点についてご説明していきます。
「既製封筒」は、既に封筒の形に加工されている状態の封筒のことです。よく茶封筒や白封筒を見かけることはありませんか?これらが「既製封筒」と呼ばれるもので、「既製封筒」のなかには宛名の窓枠が付いたものや、郵便番号の枠が付いたものが印刷されています。
「既製封筒」のメリットとしては、メーカーによって作られた封筒を用いるため比較的安価で短納期で納品できること、さらに「既製封筒」は規格サイズであるため幅広い場面で用いることができる点が挙げられます。ただし「既製封筒」は、フチなし印刷や全面印刷が不可能といったデザインの自由度が効かない点や、稀に印刷ムラが発生することもある点がデメリットとして挙げられるでしょう。
「デザイン封筒」は、自由に絵柄をデザインすることの出来る封筒です。デザイン封筒は表側から裏側へつながるデザインやふたの部分までデザインできるので、オリジナリティ豊かな封筒を作ることができます。
「デザイン封筒」のメリットとしては、好きな写真やロゴをレイアウトできたり、フチなし印刷や全面印刷ができたりと、先ほど説明した「既製封筒」と比べてデザインの自由度が効くことが挙げられます。また使用場面(結婚式や誕生日など)に応じてデザインを考えることで、もらった側もより嬉しい気持ちになることができる点も、「デザイン封筒」のメリットといえるでしょう。
ただし「デザイン封筒」のデメリットとしては、「既製封筒」よりもコストが高くなってしまうことや納期が長くなってしまうことが挙げられます。したがって「既製封筒」を依頼する場合は、日にちに余裕を持っていた方が確実でしょう。

【封筒のサイズ】
封筒は、形と大きさによってサイズ(号数)が決まります。ビジネスでよく使われる封筒のサイズは、「長形」「角形」「洋形」の3つに分けられます。詳細は以下の通りです。
【長形】
縦の長さが横幅の2倍以上ある封筒で、ビジネス面においては相手先に手紙を送る際によく使われます。
【角形】
縦の長さが横幅の2倍より短い封筒で、ビジネスにおいては履歴書や契約書など、折り曲げてはいけない書類などを入れる際によく使われます。
【洋形】
縦横の寸法の長いほうに口(フタ)がある封筒で、案内状や招待状などによく使われます。寸法の長いほうに封中口があるため、もらい手に大きな負担をかけることなくスムーズに開封できる所が特徴。ちなみに口(フタ)の貼り方には、ダイヤ貼りとカマス貼りの2種類ありますが、ビジネス面に多く用いられるのはカマス貼りです。




ビジネスシーンで封筒を活用するときの注意点


【住所・宛名】
住所のビル名や階数を省略しないようにしましょう。
「氏名」が一番大きくなるように書きましょう。次に「企業名」「部署名」「役職」の順の大きさになるようにしましょう。
特定の部署、人物に贈る場合は封筒の中心に「会社名」「部署名」は行を変えて書くか、「会社名」の後に一字空けて書きます。
「役職名」は「氏名」より小さめの文字で「役職名」が少ない場合は名前の前に記載し、多い場合は氏名の前の行に記載します。封筒にはできるだけ部署名や役職などの細かな宛先を書くのがベストです。
また、宛名はできるだけ封筒の中心に来るように調整し、もし同居の個人宛にする場合は、宛名より小さいサイズで「◎◎様方」と表記するのが一般的。
ビジネスシーンで活用する封筒は相手に不快感を与えないだけでなく、重要な書類を必要とするべき人のもとへ届けることが大切なので、トラブル防止のためにも相手にきっちり届くための心配りをする必要があります。
【縦書き】
切手は左上に、封筒の右上部に郵便番号、その下に住所を記載します。ここで注意したいことが、住所は郵便番号枠にくっつけて書くのではなく、一文字程度の余白を作ってから書くのが一般的。
また、住所は一行にまとめて書くのではなく、ビル名から段落を変えるなど、二行に分けて書くことで綺麗な仕上がりになります。
番地は英数字で書くのがマナーとなります。
宛名は右から「住所」→「会社名」→「部署名」→「(肩書)氏名」の順で書きます。
【横書き】
切手は右上に、封筒の左上部に郵便番号、その下に住所を記載します。ビル名は段落を変えたり、番地は漢数字で書くのがマナーであったりと、住所を書く際の注意点は【縦書き】と同じです。
このあたりは、宛名印字用のデータ作成の際にも注意したい点でしょう。
宛名は上から「住所」→「会社名」→「部署名」→「(肩書)氏名」の順で書きます。
【敬称について】
ビジネス面において宛名を書く際、相手やシーンによって「敬称」を使い分けるのが一般的。封筒に限らずメールを送る際にも使われるので、ここで一度確認しておきましょう。
☆個人宛の場合は「様」または「殿」
通常の封筒では氏名の最後に「様」をつけますが、ビジネスに限らずプライベートでも使われることが多いです。「殿」は公的な文書に使われ、相手が女性でも男性でも関係なく使用可能です。しかし「殿」を会社の取引先や顧客に使うのは失礼に当たります。
☆会社に宛てる場合は「御中」
企業に向けた宛名の場合、氏名が書いていない場合があります。宛名が「会社名」「部署名」だけ記載の場合は、「御中」としましょう。
☆特別な個人に宛てる場合は「先生」
一般的な敬称は「様」を使用しますが、医師や弁護士、議員など特別な職種の場合は「先生」を使用します。
このように、送る相手やシーンによって「敬称」を使い分けなければなりません。また、役職も名前もわからない場合「○○株式会社営業部 ご担当者様」としたり、役職はわかっているが名前が分からない場合は「○○株式会社営業部 課長殿」と記載するようにしましょう。

基本的に差出人の会社名や氏名、住所は裏面へ記載しますが、ビジネスで利用する封筒は予め会社名や住所が印刷されている場合が多いです。その場合は別で差出人を記載する必要はありませんが、社名の横に誰が送ったのかを記載するとより親切でしょう。
ちなみに横書きの場合は、差出人の住所や氏名は封筒の下部⅓におさまるように書きます。縦書きの場合は、右寄せで書くか、もしくは中央に寄せて書きます。どちらにせよ、表面よりも小さい文字で書くのが礼儀です。

一目見て中身が分かれば重要書類としてすぐに処理してもらえます。そのため、請求書や契約書などの大切な書類、すぐに確認してもらいたい書類などは特に中身の表記は大切です。
ビジネス面においてよく使われるのが、「在中」という言葉。「在中」は「封筒のなかに何かが入っていること」をあらわす際に用いられます。よく使われる在中の例を以下に挙げます。
- 重要書類在中
- 見積書在中
- 契約書在中
- 請求書在中
- 納品書在中
- 領収書在中
なお「在中」を書く際には、以下3点の注意点を覚えておきましょう。
☆「在中」の四角は定規を利用する
ついついフリーハンドで書いてしまいがちですが、線が歪んでしまったり見た目が悪くなったりしてしまうため、必ず定規を使って四角を描きましょう。もらい手に好印象を与えるための方法の1つともいえます。
☆「在中」の記載場所に注意する
「在中」はどこに書いても良いわけではありません。縦書きの場合は封筒の左下に、横書きの場合は封筒の右下に書くのが礼儀です。
☆「在中」は赤色で記載する
明確な決まりはありませんが、より目立ちやすくするために、「在中」は赤色のペンで記載するのが一般的です。また宛名や住所と区別するためとも言われています。
ただし請求書や領収書など、お金に関わる書類が入っていることを説明する際は赤色ではなく、青色で書くことが多いです。
既製封筒の作成上の注意点
弊社で既製封筒印刷をご注文の場合はイラストレータのテンプレートをご用意しております。それぞれのサイズに合わせたデータと注意事項を掲載しています。ご確認の上、作成をスタートするとデータに不備なく入稿することができます。
【既製封筒印刷のイラストレータテンプレート】
【既製封筒印刷のオフィステンプレート】
封筒の糊付け部分はふくらみがあるので印刷時にムラや段差が生じる場合があります。また、封筒の端には印刷することができません。
そのため、底辺より10mm以上、左右側面より3mm以上、上辺のフタ部分端より3mm以上を印刷不可領域としておりますのでご注意ください。
長3封筒に関しては郵便番号枠も既製の枠となりますので枠内に「郵便番号」を印字したいという場合のみ印刷をご対応致します。詳細についてはサポートセンターまでお問い合わせください。

弊社は封筒以外の印刷のカラーモードは基本的にCMYKで印刷しています。しかし、既製封筒の場合は基本的に特色での印刷となります。カラーは「モノクロ(黒)」、「特色1色+モノクロ」、「特色2色」までお選びいただけます。
そのため、データ入稿時のカラーモードの設定方法や注意点が異なりますので下記の注意事項を必ずご確認の上、ご入稿下さい。
デザイン封筒の作成上の注意点
弊社でデザイン封筒印刷をご注文の場合はイラストレータのテンプレートをご用意しております。
デザイン封筒は印刷の後に製袋加工を行いますので、のりしろが必要なため印刷可能領域が決められています。テンプレートにはそれぞれのサイズに合わせたデータと注意事項を掲載していますので、ご確認の上、作成をスタートするとデータに不備なく入稿することができます。
【デザイン封筒印刷イラストレータテンプレート】
デザイン封筒は印刷の後に製袋加工を行いますので「のりしろ」が必要になります。「のりしろ」にはデザインができないため、それぞれの封筒に印刷可能領域があります。データ作成時には印刷可能領域に気をつけて作成してください。
また、デザイン封筒は印刷可能領域であれば紙端まで色を付けたり写真をレイアウトすることが可能です。そのような場合は、データを印刷可能領域ぴったりではなく、背景色や画像を伸ばした塗り足しをつけてください。デザイン封筒の塗り足しはのりしろを避けてトンボまで背景色や画像を伸ばした領域のことです。
※各サイズの塗り足しの範囲はテンプレートにてご確認ください。


デザイン封筒を作成する際は、ご入稿前にデータをプリントアウトして一度組み立ててみる事をおすすめいたします。
特に「のりしろ」部分を超えて封筒のフタはのりづけされますので、「のりしろ」の近くに文字等があった場合フタでかくれてしまう事がありますので十分にご注意して作成して下さい。
まとめ
今回は、ビジネス封筒の基礎知識と作成時の注意点についてご紹介させていただきました。ビジネス面で使われる封筒には様々な種類があるため、使用目的やシーンによって使い分けることが大切です。
なお弊社JBFでは、お客様からお預かりした大切なデータを元に、ビジネス封筒を印刷させていただきます。封筒のサイズによって料金が異なりますので、まずは一度お相談いただければ幸いです。私たちが全力でサポートさせていただきます。

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